都道府県の超過負担、4割増の267億円―難病の医療費助成で(医療介護CBニュース)

 難病患者の医療費を助成する「特定疾患治療研究事業費」に占める都道府県の超過負担額が、昨年度は前年度から約4割増の267億円に上る見通しであることが、全国衛生部長会のまとめで分かった。本来、都道府県の負担分は全体の2分の1だが、昨年度は74%を都道府県が負担した。5月10日に開かれた厚生労働省の「厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会」(委員長=金澤一郎・日本学術会議会長)の会合で、青森県健康福祉部長の一瀬篤委員が報告した。

 全国衛生部長会では、46都道府県から回答を得た。

 それによると、昨年度の事業費は全体で、前年度から102億円増の約1058億円だったが、国庫補助額は22億円減の約262億円で、交付率は60%から49%にまで低下。一方、都道府県の超過負担額は73億円増え、約267億円となった。
 同時に実施したアンケートでは、「対象疾患、患者数の増加などにより、現行の制度のままでは都道府県の事務量や超過負担が増大することは明白」「都道府県の超過負担が解消されることが必要」などの指摘があったという。

 これらの結果を基に同会は、同事業を「対象疾患の原因究明や治療法の開発、臨床研究などの推進に成果を上げてきた」と評価しながらも、「超過負担などの課題解決を図るため、早急かつ抜本的な解決策の検討が必要だ」と提言した。

 これについて、日本難病疾病団体協議会代表の伊藤建雄委員は、「都道府県と国の役割を明確にすべきだ」とした上で、「患者が生活しているのは地域であり、自治体がどういうスタンスで難病やその患者の方々にかかわるかが重要」との認識を示した。また、国立精神・神経センター病院長の葛原茂樹委員は、都道府県の財政に応じてサービスが異なるため、よりよいサービスを受けられるよう患者が引っ越した事例を紹介し、「国が(対象疾患を)指定しているのであれば、全国平等になるように国が財政を考えるべきだ」と指摘した。


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